<2021年9月14日配信>
レンタルスペース業界にコロナウイルス感染症の影響が現れ始めたのは、2020年2月のことです。コロナについてメディアで大々的に取り上げられるようになり、予約キャンセルが相次ぎ、3月〜4月には新規予約数は大幅に減少し、パーティースペースや大規模会議室などは未だに回復したと言えない状況にあります。
そんな異常事態の中で、コロナによって増えた予約がありました。利用人数 1名での予約、つまり「リモートワーク・テレワーク」を目的とした予約です。
下図は、利用人数別の予約割合がコロナ影響による変化を示しています。緊急事態宣言が発令された2020年4月に「1人利用」が急増したことが分かります。
▼以前、公開した記事に当時の変化をまとめております。
【データ公開】レンタルスペースから見えてきたポストコロナでの行動変容
「自宅でテレワークすれば良いのではないか?」
「わざわざレンタルスペースを予約する理由は?」
「シェアオフィスではだめなのか?」
リモートワーク・テレワークの場所として、レンタルスペースが利用されることについて、疑問を感じられる方もいらっしゃると思いますので、本記事では様々な切り口から「選ばれる理由」を探っていきたいと思います。
目次
スタッフサービス・ホールディングスにより実施された「テレワーク導入後の働き方」に関する意識調査では、チーム、同僚、部下・上司との社内コミュニケーションが十分に取れない等、コミュニケーションにおいてデメリットがあるとする回答が多いのに加え、自宅がオフィスと化したことによるデメリットも数多く挙げられています。
これらの回答を踏まえると、レンタルスペースに求められることは以下のように整理できます。
仕事ができる環境が自宅に整っていない、職場と自宅が同じ場所になることへのストレス、これらを解消できる場所としてレンタルスペースが選ばれていると考えられます。
当社運営スペースの直近3ヶ月における利用人数1名の予約から、ランダムに1,000件を抽出し、利用目的の割合をまとめました。
43.5% オンライン会議(打ち合わせ、商談、zoom、会議)
29.7% 仕事(デスクワーク、電話、読書)
13.8% オンライン面接(就職活動、転職活動)
9.9% セミナー(ウェビナー配信、ウェビナー受講、社内研修)
3.1% その他
「ZOOM会議のため予約させて頂きました」「WEB会議のため」「ZOOMでゼミ会議」など、オンライン会議を目的とした予約が半数近くを占め、快適にオンライン会議を行うための環境を求めて、レンタルスペースを予約していると見られます。
実際に、コロナ前にはあまり多くなかった「Wi-Fiの速度を教えてください」「どの程度の防音レベルでしょうか?」「個室でしょうか?施設内はBGMは流れていないでしょうか?」など、ZOOMを使うための環境に関するお問い合わせが増加しており、需要の伸びを感じます。
自宅やカフェなどでも簡単にオンライン会議を行うことは可能です。しかし、ZOOM、Google Meet、Microsoft Teamsなどを使って会議をする際の課題は、2点あります。
デスクワーク、電話、オンライン面接、社内研修、いずれも情報の取り扱いに注意が必要となるため、個室で周囲への注意が不要なレンタルスペースが好んで利用されていると思われます。
※ちなみに、「その他 3.1%」のほとんどがYoutube撮影や動画配信であり、今後このカテゴリの増加も期待できます。
リモートワーク・テレワークの普及により意外なレンタル●●の需要が拡大しています。それは「レンタルストレージ」、貸し倉庫です。「テレワーク導入後の働き方」に関する意識調査の回答にもあった「作業スペースがない 16.0%」という課題を持つ人々からの利用が増加しているようです。
ハローストレージを展開するエリアリンク社は決算資料にて、”自宅にテレワークスペースを設けるための荷物整理場所” 、”オンライン授業化により帰郷した大学生の荷物収納“としての利用が増加していると記載しています。
その他、テレワークスペースを自宅内に設けるためのリノベーションや、初めからテレワークスペースを組み込んだ住宅が設計される等、テレワークは一過性のものではなく、今後の働き方のスタンダードとして捉えたサービスラインナップが広がりを見せています。
当社は、レンタルスペースの企画・運営支援サービス「METROMINUTES(メトロミニッツ)」を運営しております。
メトロミニッツの特徴
こんな不動産オーナーにおすすめ
レンタルスペースの導入から運営支援までワンストップで対応可能ですので、お気軽にご相談ください。オンライン面談、電話、対面など柔軟に対応させていただきます。